【中学数学】１次方程式～食塩水～【授業編】

こんにちは。管理人のMです。

苦手な人多そうな分野を探して、これかな？っと思ったので今回は食塩水の問題について説明していきます。

濃度〇％っていうのを見ると諦めて投げ出してしまう人もいるんじゃないでしょうか？

でも大丈夫！安心してください。
そんな人も、あるルールを守れば絶対に解けるようになります。

溶質・溶媒・溶液

食塩水って何からできているか知っていますか？

そんなの知ってるよ。水と塩でしょ？

そうですね。では、「水」と「塩」と「食塩水」をそれぞれ「溶〇」と呼ぶのですが、分かりますか？

え、、わかんないな。

食塩水というものは水に塩が解けていますよね？このように溶かしている液体を「溶媒-ようばい-」と言って、溶けているものを「溶質-ようしつ-」と言います。そして溶け込んだ液体を「溶液-ようえき-」と言います。

数学なのに言葉の勉強するの嫌だな～。。

最初だけですから。この言葉は覚えておいてください。

濃度の定義

早速ですが、これ覚えてください。

また～？嫌だな～。

これは定義なので覚えてもらうしかないんですが、イメージしやすい考え方はあります。

まず、濃度の単位に注目します。
『％』なので割り算をして100をかける必要がありますね。

次に割り算の分母と分子のどっちがどっちというのを忘れがちなので注意です。

濃い塩水って何が濃いかというと「濃度が濃い」ということです。
そして濃い塩水って何が多いかというと塩が多く入っています。
つまり、塩は増えれば増えるほど濃度は濃く（＝大きく）なるので分子にきます。

次にコップに入った塩水をイメージしてください。
同じ量の塩を小さなコップと大きなコップそれぞれギリギリの水量で溶かしたら少ない食塩水の小さなコップの方が濃度は濃くなるので、食塩水の量は分母にきます。

例題演習

例題１（濃度の計算）

180gの水に20gの食塩が溶けているとき、この食塩水の濃度を求めよ。

簡単だね。180gの水に20gの食塩だから

を計算して～・・

ちょっと待ってください。もう一度濃度の定義を振り返りましょう。分母に来るのは溶媒の水ではなく溶液の食塩水の重さですよ。溶液は溶媒＋溶質なので・・・

そうか！180+20=200だから正しい計算式は

になって、答えは10%だ！

正解です。

例題２（食塩の量を求める）

濃度20%の食塩水が500gある。この食塩水に含まれる食塩は何ｇか？

これも濃度の定義に代入すれば求められそうだね。

濃度の定義式は次の形でしたね。

求めたいのは食塩 つまり「溶質の重さ」なので、これをxとしましょう。
そして、問題文の中で濃度と食塩水(溶液)の重さは分かっているのでこれを代入します。

代入した式はこんな感じです。

あとはこの方程式を解いてxを求めれば完了です。
右辺は500と100で約分ができて、分母は5になりますね。
あとは分母の5を消すために両辺に5をかけてあげればxが求められます。

求める食塩の重さは100gだ！

正解です。

例題３（食塩水を薄める）

濃度20%の食塩水が500gある。この食塩水に水を加えて濃度16%の食塩水を作りたい。水を何ｇ加えればいいか？

こういうのダメだ～。どう考えていいか全然わかんないんだよ～。。

これまでの問題と違って単に式に代入するだけではなくて少し複雑ですよね。でも安心してください。一つずつ読み解いていけば必ず解けるようになりますから。

教えてください～。。。

まずは状況を整理しましょう。
濃度20%、食塩水500g。この情報から食塩の量は求められますね。（例題２）
今回求めたいものは加える水の量なので、それをx(g)としましょう。

ここまではついていけているぞ

では、水を加えた後の食塩水の量は何gでしょうか？

500gの食塩水にx(g)の水を加えるわけだから、500+x(g)だよね。

そうですね。じゃあ、ここまでの情報を表に書いて整理してみましょう。

はじめの状態の塩の量は例題２で求めたとおり100gでしたね。
ということは水の量は500-100=400gと分かります。

水を加えた後ですが、水を加えても塩の量は変わらないですよね。
塩の量は変わらず100gで水の量は400+x (g)と分かります。

これで表が完成しました。
水を加えた後の方で濃度を求める式を立ててみましょう。
何度も出しますが、濃度の式は

で求められます。この式に表の値を代入していきます。

これを解いてxを求めていきます。

よって、加える水の量は125gとなります。

すごい！表で考えるとスッキリ解けるね。

慣れたら表を作るのは省略してもいいですが、慣れないうちは表を作って考えることをオススメします。

例題４（２つの食塩水を混ぜる）

濃度10%の食塩水A150gと濃度20%の食塩水B250gを混ぜる。混ぜた食塩水の濃度は何%か？

あ、、無理無理。絶対無理。わかんない。

諦めないでください。まずは情報を整理するために表を作りましょう。

食塩水A、食塩水B、混ぜた食塩水について溶液・溶媒・溶質・濃度をそれぞれ表にまとめていきます。

問題文の書かれている情報は埋めておきます。
今回求めたいのは混ぜた食塩水の濃度なので、それはxとしています。

次は食塩水Ａと食塩水Ｂの水と塩の量をそれぞれ計算して求めましょう。
溶けた塩の量の求め方は例題２と同じように求められます。
塩の量が求められたら、食塩水の量から塩の量を引けば水の量が出ます。

表の完成まであと少しです。
あとは混ぜた食塩水の水と塩の量ですので、AとBの量を足せば求められます。

さあここまでできてしまえばあとは計算するだけです。

400gの食塩水に65gの塩が溶けているということなので、

と計算できます。

よって求める濃度は16.25%となります。

まとめ

いかがでしたか？

濃度の計算自体は簡単でも、２つの溶液を混ぜる問題は結構難しいですよね。

でもここで紹介しているようにしっかりと表を書いて考えるというのが効果的です。

演習編でお待ちしていますので、しっかり定着させましょう。

お疲れさまでした。＾＾